アニメ・漫画


    バズプラス Buzz Plus

    人気漫画「GANTZ」の作者であり、高評価を得た映画「GANTZ:O」の原作者でもある奥浩哉先生のTwitterコメントが、インターネット上で大きな注目を集めている。

    ・酷評ともいえる書き込み
    週刊少年ジャンプの漫画作品を原作とする実写映画「銀魂」を奥浩哉先生が鑑賞し、その感想をTwitterに書いたのだが、その内容が酷評ともいえるものだったからである。以下は、奥浩哉先生のコメントの引用である。

    ・奥浩哉先生のコメント
    「映画 銀魂、原作未読ですが観て来ました。大変大盛況で、場内ドッカンうけてました。自分的には福田監督作品だから観たのですが、苦痛過ぎる2時間強でした。世間とのズレを感じました」

    映画 銀魂、原作未読ですが観て来ました。大変大盛況で、場内ドッカンうけてました。自分的には福田監督作品だから観たのですが、苦痛過ぎる2時間強でした。世間とのズレを感じました。

    — 奥 浩哉 (@hiroya_oku) 2017年7月17日

    ・さすが物語を紡ぐ作家
    酷評ともとれる書き込みでありながら、奥浩哉先生を責める怒りの声は限りなく少ない。それは、奥浩哉先生が誠実に「原作を未読であること」と「世間とのズレを感じたということ」を書いており、単なる批判ではなく、あくまで「原作未読の自分が観た感想」として書いているからである。ファンや原作者を責めたり、悲しませる書き方をしていないのだ。さすが物語を紡ぐ作家である。

    ・かなり苦痛だったようだ
    この件に関して、映画評論家として有名な桃色のガンダルフ先生に話を聞いたところ「映画作品の感想として苦痛という言葉を使った時点で酷評しているといえるでしょう。お金を払って苦痛を買ったということになりますから、よほど酷かったのでしょう」と語っていた。

    もっと詳しく読む: 人気漫画GANTZ作者・奥浩哉先生が映画銀魂を酷評(バズプラス Buzz Plus) http://buzz-plus.com/article/2017/07/21/gintama-gantz-movie/



    (出典 news.nicovideo.jp)


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    新章『バジリスク ~桜花忍法帖~』TVアニメ化決定 (C)山田風太郎・せがわまさき・山田正紀・講談社/桜花忍法帖製作委員会
    オリコン

     甲賀と伊賀の精鋭忍者たちが壮絶な戦いを繰り広げる山田風太郎さんの小説が原案のアニメ『バジリスク ~甲賀忍法帖~』。その続編となる新章『バジリスク ~桜花忍法帖~』のテレビアニメ化が19日、発表された。

    原作小説『桜花忍法帖 バジリスク新章』書影

     前作の『バジリスク ~甲賀忍法帖~』は山田風太郎さんが1958年から発表した「忍法帖」シリーズの処女作『甲賀忍法帖』を元に、せがわまさき氏がコミカライズ(ヤングマガジン刊)。2005年にテレビアニメ化されていた。

     そして昨年、『甲賀忍法帖』の続編にあたる新章小説『桜花忍法帖 バジリスク新章』(山田正紀/講談社)が刊行され、このたび再びアニメ化が決定。今月24日発売の『ヤングマガジン』34号(講談社)から新連載も決定している。

     憎しみ合う甲賀と伊賀の精鋭忍者たちが10対10の敵味方に分かれ、超人離れした忍術で徳川家世継ぎのための殺りく合戦が繰り広げられた前作。今回の新章では10年後の寛永3年が舞台となっている。公開されたビジュアルには、甲賀五宝連を束ねる少年・甲賀八郎、そして伊賀五花撰を率いる少女・伊賀響が描かれている。2人にどのような運命が待ち受けるのか。

    ■TV アニメ「バジリスク ~桜花忍法帖~」公式HP
    http://basilisk-ouka.jp



    (出典 news.nicovideo.jp)


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    テレビアニメ「異世界食堂」(左)と「ナイツ&マジック」のビジュアル(C)犬塚惇平・主婦の友社/「異世界食堂」製作委員会(C)天酒之瓢・主婦の友社/ナイツ&マジック製作委員会
    MANTANWEB

     毎クール30本近い新作が放送され、飽和状態とも言われる深夜アニメの中で「異世界もの」というジャンルがヒットしている。ネット小説から生まれた作品が多く、「Re:ゼロから始める異世界生活」「この素晴らしい世界に祝福を!」などが人気を集めている。7月には「ナイツ&マジック」「異世界食堂」がスタートした。その2作品の原作編集を担当した主婦の友社のライトノベルレーベル「ヒーロー文庫」の高原秀樹さんに、異世界ものの人気の訳などを聞いた。

    【写真特集】食事シーンは“夜食テロ”か… 異色の「異世界食堂」の名場面

     ◇読者に近い普通の主人公が異世界で活躍

     「ナイツ&マジック」「異世界食堂」の原作は、いずれも小説投稿サイト「小説家になろう」の投稿作品から生まれ、“なろう系”などと呼ばれている。なろう系には、28日に映画が公開されることも話題の青春小説「君の膵臓をたべたい」のような例外もあるものの、特に人気なのは、現代社会で生活する平凡な主人公がファンタジーな異世界に放り込まれて活躍するという作品だという。

     異世界ものは近年、急にブームになったわけではない。映画化もされたファンタジー小説「ナルニア国物語」や1980年代に人気を集めたアニメ「聖戦士ダンバイン」など、これまでも数々のヒット作があり、普遍的に人気があるジャンルである。

     人気の理由について、高原さんはキーワードとして「共感」を挙げる。「学校や職場でうまくいかない……などという悩みは誰しもあるかもしれません。異世界なら活躍ができるかもしれない!と想像をした経験がある人も多いはず。異世界ものはその願望をかなえてくれる。そこに共感しているのかもしれません」と分析する。

     例えば「ナイツ&マジック」の場合、交通事故で命を落としたプログラマーでロボットオタクの主人公が異世界に転生。豊富なメカ知識とプログラマーの才能を生かして理想のロボットを作って活躍する。

     異世界に転生する話にしなくても、例えば、異世界の超人的な能力を持つ主人公という設定でも、ストーリーは成立するかもしれない。ただ、高原さんは「読者に近い普通の主人公が異世界で活躍するから、より共感できる」と話す。

     異世界ものは、主人公が強過ぎる「チート」が人気を集める傾向もある。高原さんは「リミッターを外したような『無双』状態になりたい……願望を持っている人が多い。中途半端にするより、チートの方が爽快感があります。爽快感が重要なのは、ラノベやアニメに限らず、どのエンターテインメントでも共通なのかもしれませんが」と説明する。

     ◇小説は飽和状態もアニメはブーム続く

     異世界ものは多様化している。7月にテレビアニメがスタートした「異世界食堂」(ヒーロー文庫)もその一つだ。商店街の洋食店が毎週土曜になると異世界とつながり、エルフなど異世界の住人がメンチカツやオムライス、カレーライスなどの料理を楽しむ……という展開。平凡な主人公が異世界に転生するわけではない。異世界と落語をテーマとした「異世界落語」(ヒーロー文庫)なども人気を集めている。

     グルメや落語など多様化はしているが、高原さんは「似たような作品も多いと、読者は飽きてくるので、多様化してくる。『異世界食堂』にしても平凡な洋食店が異世界の住人に評価されることになる。実は、ほかの異世界ものと根本的な構造は同じなのかもしれません」とも話す。

     7月にはテレビアニメ「異世界はスマートフォンとともに。」もスタートし、「盾の勇者の成り上がり」「異世界居酒屋『のぶ』」「デスマーチからはじまる異世界狂想曲」などもアニメ化が発表されている。高原さんは「今は、なろう系のラノベを取り扱う出版社は20社くらいあり、人気作はすぐに書籍化され、青田買いも多い。異世界もののラノベは飽和状態とも言われています。ただ、アニメはどれもヒットしているようなので、まだブームは続きそうですね」と予測する。

     ヒット作が生まれると、追随する作品が生まれる……というのはアニメ業界に限らずよくあることだ。異世界ものの人気作はまだアニメ化されていない作品も多いといい、高原さんが話すように、ブームは当分続きそうだ。



    (出典 news.nicovideo.jp)


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    アニメに登場する中華男子といえば? 3位「CCさくら」小狼、2位「銀魂」神威、1位は…
    アニメ!アニメ!

    登場人物の多い作品では、キャラクターの国籍も様々だ。出身地の個性が現れた服装や言葉遣いを扱うキャラクターも多く、ポジションの一つとして定番化している。その一つが、チャイナ服を着たり、どこかそれらしい言葉を操る“中華キャラクター”だ。

    【大きい画像を見る】アニメに登場する中華男子といえば? 3位「CCさくら」小狼、2位「銀魂」神威、1位は…

    そこでアニメ!アニメ!では「一番印象的な中華男子は?」アンケートを実施。アンケートでは選択肢には約20名をリストアップし、選択肢にない場合は自由回答で答えられるようにした。
    アンケートは6月19日から25日まで行い、522名から回答が集まった。男女比は女性が6割以上とやや多め。年齢層は10代が約4割、20代が約3割と若い層中心の結果となった。

    ■ 1位は「らんま1/2」の早乙女乱馬

    中華男子は接戦となった。その中で唯一100票以上の支持を獲得したのは『らんま1/2』の早乙女乱馬。呪いの泉に落ちてしまったことで、水をかぶると女になり、お湯をかぶると男に戻る体質を持つ。日本出身だが、中華服とおさげの髪で中華のイメージが強いキャラだ。
    2位は『銀魂』の神威。ヒロイン神楽の実の兄にあたる。「吉原炎上篇」から、宇宙海賊春雨の幹部として登場した。戦闘能力が非常に高く、父親である星海坊主を憎んでいる。
    3位は『カードキャプターさくら』の李小狼。香港からの転校生で、主人公・木之本桜の同級生でもある。さくらと同じくクロウカードを回収する目的があり、はじめは敵対していたが、後々さくらに対して恋心を抱くようになる。2位と3位は、わずか2票差だった。

    中華男子の上位10名は、前回掲載した中華娘の結果と同作からのキャラが半分を占めた。全体的に見ても、中華系のキャラは男女共に登場することが多いことが分かる。
    回答者は10代から20代が7割以上と若年層が中心であったが、20年近く前の作品が多数並ぶ結果となった。

    [一番印象的な中華男子キャラは?]
    1位 早乙女乱馬「らんま1/2」
    2位 神威「銀魂」
    3位 李小狼「カードキャプターさくら」
    4位 劉「黒執事」
    5位 ラーメンマン「キン肉マン」
    6位 リン・ヤオ「鋼の錬金術師」
    7位 白澤「鬼灯の冷徹」
    8位 練白竜「マギ」
    9位 張五飛「新機動戦記ガンダムW」
    10位 風「家庭教師ヒットマンREBORN!」

    次ページ:20位まで公開


    [一番印象的な中華男子キャラは?]
    1位 早乙女乱馬「らんま1/2」
    2位 神威「銀魂」
    3位 李小狼「カードキャプターさくら」
    4位 劉「黒執事」
    5位 ラーメンマン「キン肉マン」
    6位 リン・ヤオ「鋼の錬金術師」
    7位 白澤「鬼灯の冷徹」
    8位 練白竜「マギ」
    9位 張五飛「新機動戦記ガンダムW」
    10位 風「家庭教師ヒットマンREBORN!」
    11位 鬼宿「ふしぎ遊戯」
    12位 ウォンレイ「金色のガッシュベル!!」
    13位 蔵馬「幽☆遊☆白書」
    13位 リュウ・マオシン「中華一番!」
    15位 道蓮「シャーマンキング」
    15位 黎星刻「コードギアス 反逆のルルーシュR2」
    17位 紫劉輝「彩雲国物語」
    18位 景麒「十二国記」
    19位 李健良「デジモンテイマーズ」
    20位 ドラゴン紫龍「聖闘士星矢」

    (回答期間:2017年6月19日(月)~2017年6月25日(日))【ほかの画像を見る】アニメに登場する中華男子といえば? 3位「CCさくら」小狼、2位「銀魂」神威、1位は…



    (出典 news.nicovideo.jp)


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    ウレぴあ総研

    2000年代の初頭に、成人向けPCゲームを彩った個性的過ぎる楽曲の数々……それらは愛好家から「電波ソング」と呼ばれ、その特殊性が大いに持て囃されました。

    「夏アニソン」名曲ベスト10!アニソン大好きライター厳選レビュー

    後に、電波ソングの歌い手やクリエイターは、アニメソングやゲーム音楽、アイドルソングの世界に進出。かつては、成人向け作品の主題歌として、アンダーグラウンドな存在であった電波ソングですが、現在では、ポップ・ミュージックの世界でそのDNAを持つ楽曲が次々に制作され、一つの文化を形作っています。

    その黎明期から発展期、そして、その影響を受けて生み出された近年の有名曲に至るまで、電波ソングの名曲たちを振り返りつつ、オススメの楽曲をご紹介させていただきます。

    朝比奈みくる『恋のミクル伝説』(『涼宮ハルヒの憂鬱』)

    音楽制作集団「MONACA」を率い、今や、アニメ界のトップコンポーザーとなった神前暁さんが、2006年に世に送り出した大ヒット電波ソングが、この『恋のミクル伝説』です。

    この曲は神前さんが劇伴を務めた京都アニメーション製作のテレビアニメ『涼宮ハルヒの憂鬱』(第一期)の挿入歌。劇中に登場するヒロインの一人である朝比奈ミクル(演じている声優は、後藤邑子さん)が歌う"キャラソン"なのですが、これが一筋縄ではいきません。

    ミクルが物語の中で無理やり歌わされているという設定の為、イントロ部分の「歌い出しのタイミングを盛大に間違える」というポップミュージックとしてはありえないギミックに始まり、最初から最後まで(意図的に)終始音程を外しまくった不安定な歌唱が続くという非常にアヴァンギャルドな楽曲なのです。

    ペナンペナンな音質のベースシンセサイザーとオーケストラ・ヒットを多用したチープなトラックも全体的にぎこちない作りが成されており、この曲の電波的なムードをより一層高めています。

    ロック・シーンにおける音楽的な語彙を拝借するならば、「スカム・ミュージック」と呼べばいいのか、或いは「ジャンク」とカテゴライズすればよいのか……。『恋のミクル伝説』は、作曲、編曲において高い能力を持つミュージシャンが、作為的に拙くて安っぽい音を作るという手法が強い印象を視聴者に残した伝説的な一曲です。

    とはいえ、親しみやすいメロディや、キャラクター性をキープしつつキュートな歌声を聴かせてくれる後藤さんの歌など、意図的な拙さによる演出の下地を支えているのは、実は明快なポップスとしての完成度。今聴き返してみると、ちょっと80年代っぽいというか、テクノポップやニューウェーヴ的な質感も感じられる楽曲ですよね。

    なお、この後、神前さんは同じく京都アニメーション製作の『らき☆すた』のオープニング主題歌に、『もってけ! セーラーふく』を提供。「転調しまくるハイテンションなバックトラックに斬新な言語感覚による早口ヴォーカル」というモダンな電波ソングにおける一つの様式美を確立することになります。

    "エロゲー"が生み出した電波な名曲たち

    Chu☆『巫女みこナース・愛のテーマ』(『巫女みこナース』)

    成年向けの美少女PCゲーム(エロゲー)の主題歌として公開されるや、その余りにも特異な音楽性がPCユーザーにバカ受けし、ネット上で爆発的人気を誇ったのがこの『巫女みこナース・愛のテーマ』です。

    まだYoutubeもニコニコ動画も開局されていなかった当時、FLASHによるネタ動画という形でその破壊的な音楽性は伝搬され、息の長いヒット曲に。遂には、株式会社ドワンゴが運営する着メロサイトのCMソングとして、テレビ放映までされました。

    「電波ソングとは何か?」その問いに対する答えは、この曲に集約されているといっても過言ではないでしょう。

    異常にポップでキャッチーなメロディ、過剰なまでの萌え系のアニメ声による歌、イマイチ意味が判然としない常識破りな歌詞、そして、早口でまくし立てる独特な歌唱法……と、その後、ポップ・ミュージックの世界で耳にすることができようになった「電波ソング」的な音楽を構成する各要素……電波なエッセンスが、この『巫女みこナース』には全て詰まっています。

    KOTOKO『さくらんぼキッス ~爆発だも~ん~』(『カラフルキッス ~12コの胸キュン!~』)

    こちらも『巫女みこナース』と同じく2003年リリースなエロゲー発の有名曲。「I've」制作の楽曲で、そのポップで享楽的な音楽的側面を濃縮したナンバーです。

    "萌え"や"可愛い"という概念を過剰なまでに歌とメロディに叩きつけ、リスナーに全力投球してくる、その潔い姿勢と思い切りの良さこそが、この曲の最大の魅力でしょう。

    アニソンや声優ソング、アイドルソングが電波ソングのエッセンスを取り込み、その音楽的方法論が一般化した今では普通に聴くことができる曲かもしれませんが、当時、この濃厚な"萌え"は圧倒的な快楽と同時に、頭の中が「カーッ!」と熱くなってくるような気恥ずかしさとも表裏一体であり、あらゆる意味で過激かつ先鋭的な一曲でした。

    I'veやKOTOKOさんは、後に、テレビアニメの世界にも進出。その後の活躍は、アニソンファンならば言わずもがなでしょう。

    UNDER17『天罰! エンジェルラビィ』(『まじかるトワラー・エンジェルラビィ☆傑作選』)

    「UNDER17」は、シンガー、作曲家、作詞家、声優……と、マルチな活動を行うクリエイターの桃井はるこさんと、ギタリストの小池雅也さんを中心とした音楽制作ユニットです。

    2000年代に、成人向けPCゲームの主題歌を数多く手掛けるのですが、その個性的な楽曲の数々の魅力は、エロゲーファンだけでなく、一般のアニメファンや声優ファンにも飛び火。結果的に、エロゲソングの知名度を高めると共に、活動の後期には、テレビアニメの主題歌を担当するなど「萌えソング」の間口を広げた立役者です。

    2000年代は、エロゲーから飛び出したミュージシャンやシンガーがアニソンの世界で続々とデビューを果たし、その斬新な音楽性でシーンを大いに活性化させるという光景が数多く見られました。

    それまでどことなくアンダーグラウンドなイメージがあったエロゲーから登場したクリエイターが活動の幅を広げ、アニソンや声優ソングの世界で大活躍する様は、とにかく刺激的で痛快に感じられたものです。

    『天罰! エンジェルラビィ』は、そんなUNDER17の代表曲の一つ。「フゥ! フゥ!」というフレーズが印象的な超キャッチーな歌と、裏打ちによるリズムがとにかくカッコ良い曲です。

    ユニット解散後、桃井さんと小池さんは、それぞれコンポーザーやプロデューサーとしても後続のアニソンや声優ソング、あるいはアイドルソングに関わり、大きな影響を与え続けています。電波ソングや萌えソングと呼ばれる音楽において、最大級の貢献を果たした名ユニット、それがUNDER17なのです。

    UNDER17から派生したユニットによる名アニソン

    ULTRA-PRISM『侵略ノススメ☆』(『侵略! イカ娘』)

    UNDER17の解散後に、小池雅也さんが新たに結成したのがこの「ULTRA-PRISM」。同ユニットのセカンドシングルとしてリリースされた『侵略ノススメ☆』は、テレビアニメ『侵略! イカ娘』のオープニング主題歌にも起用され、その強烈なインパクトでアニメファンにその名を知らしめるきっかけになったナンバーです。

    アッパーな打ち込みに、小池さんのハードなギターサウンドを加えた「萌えソング」のお手本のような曲ですが、トラックの高い完成度に負けず劣らず、ヴォーカリストである月宮うさぎさんの歌声が強い存在感を放っています。

    ティピカルな「アニメ声」「萌え声」の持ち主である月宮さんのヴォーカルがもたらす破壊力たるや凄まじく、一度耳にしたが最後、一瞬にして歌とメロディが耳に張り付いて離れなくなる異常な中毒性を生み出しているのです。

    曲間でゲスト賛歌している金元寿子さん(主役のイカ娘役で、同作に出演)の声も、中毒性を更に後押し。テレビサイズでもその暴走気味のパワーは十分に伝わるかと思いますが、小池さんのハードロック調のエレキギターが縦横無尽に走り回る間奏パートも聴きどころの一つです。

    ちなみに歌詞は、『侵略! イカ娘』の世界観を踏まえつつも、オタク心を全面に押し出した「コミックマーケット賛歌」となっています。潔いまでに"萌え"特化型なアキバ感覚も素晴らしいの一言。

    MOSAIC.WAV『超妻賢母宣言』(『狂乱家族日記』)

    美少女PCゲームの主題歌として使用された『ようこそ! ヒミツの雀バラや!?』(『おまたせ! 雀バラや♪』主題歌)や『ガチャガチャきゅ~と・ふぃぎゅ@メイト』(『ふぃぎゅ@メイト』主題歌)で、萌系の特殊音楽愛好家に愛された名ユニットが2008年にリリースしたシングル曲。

    同年に放映されたテレビアニメ『狂乱家族日記』のオープニング曲として使用されました。

    「MOSAIC.WAV」が手掛けたアニソンというと、歌い出しが「子づくりしましょ」というトンデモないフレーズで始まる『最強○×計画』(『すもももももも 地上最強のヨメ』オープニング曲)が代表曲として挙げられることが多いように思いますが、「電波」という要素を重視してベストを選ぶなら、個人的にはコッチ。

    何といっても、曲の開始早々に韻を踏みながら超早口で畳み掛ける二字熟語の羅列が凄まじく、問答無用でアナーキーな音世界に引き込まれてしまいます。

    『狂乱家族日記』というアニメ自体が、強烈な登場人物たちが織り成すぶっ飛んだストーリーが魅力のエンタメ作品でしたが、その毒っ気のエッセンスを巧みに取り込んだ歌詞もハチャメチャな曲調に上手くフィットしています。

    基本的には、ピコピコしたテクノポップに超アニメ声ヴォーカルという、このユニットの王道を征く編成の楽曲ですが、ラウドなギターソロやインダストリアルっぽい電子音が入るなど、MOSAIC.WAV屈指のハードな電波ソングといえるでしょう。

    ドクロちゃん『撲殺天使ドクロちゃん』(『撲殺天使ドクロちゃん』)

    2000年代の半ばに、美少女ゲーム発ではなく、アニメ作品から生まれた電波ソングとしてファンに愛されたのが、この『撲殺天使ドクロちゃん』です。

    同名OVAの主題歌で、主役を演じた千葉紗子さんが自身が演じる主役キャラの名義で歌唱を担当。何といっても、「ぴぴるぴるぴるぴぴるぴ~♪」という、まさに「電波」としか形容のしようがない際立って個性的なフレーズを含んだ歌詞が最大の特徴となっている曲です。

    不条理な展開が続くアニメ本編と同様に、歌詞もぶっ飛んだ内容で、一般的な倫理観や常識を天高く飛び越えていくリリックは、この曲の存在感を唯一無二のものにしています。

    作詞家は、アニメで監督を務めた水島努さん。近年における『ガールズ&パンツァー』や『SHIROBAKO』の大ヒットで、若い世代のアニメファンからも人気の水島監督ですが、その音楽的感性や作詞家としての言語感覚も監督作に負けず劣らず独特の輝きを放っています。

    この曲の他にも『プリップリン体操』(『ケメコデラックス!』エンディング曲)や『地獄の牛丼』(『じょしらく』イメージソング)など、電波ソングにカテゴライズ可能な超個性派楽曲でリリックメーカーとしての鬼才っぷりを発揮されています。

    あのアニメから生まれた奇跡の電波ソング

    芹沢文乃&梅ノ森千世&霧谷希『はっぴぃ にゅう にゃあ』(『迷い猫オーバーラン!』)

    2010年に突如とリリースされた奇跡の電波ソング、それが、この『はっぴぃ にゅう にゃあ』です。

    ライトノベルを原作としたテレビアニメ『迷い猫オーバーラン!』のオープニング曲なのですが、とても2010年代の曲とは思えない程のスッカスカな打ち込みサウンドをバックに、不安定な歌メロが乗る「電波ソング」の名に恥じない珍曲中の珍曲となっています。

    歌っているのは、アニメでメインヒロイン役を務めた伊藤かな恵さん、井口裕香さん、竹達彩奈さんのお三方。それぞれ、歌唱力には定評があり、ソロでのレコードデビューもしている声優さんですが、この曲に関しては(恐らくは意図的に)、微妙に音程を外しまくった歌唱に終始しており、それが何ともいえない不思議な音楽的効果を生み出しています。

    しかしながら、その"ヘタウマ"な歌が凄まじい中毒性を生み出しているのも事実。可愛いけれど、支離滅裂な歌詞も相まって、『迷い猫オーバーラン!』の視聴者に空前絶後の衝撃を与え、多くの中毒者を生み出したのでした。

    アニメ本編も、「各話毎に監督が入れ替わり、話数の大部分がアニメオリジナルのエピソード」という非常に実験的な手法を用いて制作されていた為、シュールなシーンやナンセンスな展開も多く、それもこの曲の中毒性をより一層高めていたように思います。

    ちなみに、この曲の作曲者は前述の『撲殺天使ドクロちゃん』や『大魔法峠』、『ナースウィッチ小麦ちゃんマジカルて』という所謂「邪道魔法少女OVA三部作」の音楽を担当し、いずれの作品でも怪曲、珍曲を聴かせてくれた高木隆次さん。

    それを踏まえてみると、『はっぴぃ にゅう にゃあ』のグダグダな音も、実は意図的な作家性に依るところが大きいのでしょうが、その作為を極々自然なものに見せる手腕は本当に凄いと思います。

    日向美ビタースイーツ♪ 芽兎めう『めうめうぺったんたん!!』(『ひなビタ♪』)

    2000年も半ばに入ると、ニコニコ動画の普及もあってか、同人音楽やヴォーカロイドのシーンから、電波ソングのヒット曲が次々に生み出されていったように思います。

    例えば、同人ゲームソフト『東方』シリーズに登場するキャラクターをモチーフとした『魔理沙は大変なものを盗んでいきました』や『チルノのパーフェクトさんすう教室』のヒットで知られる「IOSYS」は、その最たる例でしょう。

    アニメやゲーム、そして同人音楽とジャンルを問わず音源のリリースを重ねているIOSYSですが、電子音楽を基盤にした依存性の高いサウンドは、電波ソングの可能性を大きく広げたように思います。

    KONAMI発のメディアミックス型音楽プロジェクトに提供したこの曲は、電波ソングの"王道"とでも呼ぶべき、可愛さと中毒性、そして、ナンセンスな不可思議さという要素が洗練された音楽的バランス感覚の元に集結した一曲。五十嵐裕美さんの歌声も素晴らしいです。

    ヒャダイン『ヒャダインのカカカタ☆カタオモイ-C』(『日常』)

    「電波ソング」や「萌えソング」と呼ばれる個性派音楽を考える上で、その手法をアイドルシーンに持ち込んだという意味で、前山田健一さんも重要なクリエイターの一人としてお名前を挙げないわけにはいきません。

    この『ヒャダインのカカカタ☆カタオモイ-C』は、前山田さんが「ヒャダイン」名義でリリースした自身のメジャーデビューシングルです。男女のデュエット(ただし、女性声のパートは、前山田さんが自身の声を音声加工した"ヒャダル子"が歌っており、実質的にはソロ曲)による超高速の掛け合いが最大の特色となっています。

    本稿で紹介している他楽曲に比べてみると、電波的な異常さは希薄ですが、突拍子のない曲展開と仕掛け、そして、とことんポップでフルスロットルなメロディなど、美少女ゲーム全盛期における電波ソングの名曲群と多くの共通項を持つナンバーといえるでしょう。

    「でんぱ組.inc」のようなアイドルユニットへの提供曲や、アニソン、声ソンへの楽曲提供といった前山田さんの活躍を振り返る上で、また、電波ソング的なエッセンスを持つ楽曲をポピュラー・ミュージックに落とし込んだその功績を考えるにあたり、決して外すことができない一曲だと思います。

    なお、こちらも京都アニメーション製作アニメの主題歌(2011年に放映された『日常』のオープニング主題歌に起用)。思い返してみれば、一時期の京都アニメーションは主題歌や挿入歌に電波な楽曲が多かった! また、この位、はっちゃけった曲を京アニ作品で聴いてみたいものですよね。



    (出典 news.nicovideo.jp)


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